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プロフィール

『五十にして天命を知る』と孔子は言った。私は50歳を意識するようになったころから、自分の『天命』とは何かを考えていました。答えを探していく中で、自分にとっての気づきが『自分のやりたいことをやる』というものでした。

 自分のやりたいことは何か、この問いも答えを出すことは難しいものです。自分のやりたいことは、自分がやってきたことの中にある、と聞いたこともあります。そんな中で、折々で蘇ってきた記憶として、自分に最も大きな影響を与えてきたであろう25歳の時のバックパッカーとして旅をした3か月間があります。自分の原点を探して過ごした日々でもあり、私はこの世に生まれてきたこと、生きることの意味をつかみかけていた時期でもあると思います。ただ、帰国後、現実社会とのかかわりの中で、少しずつ旅で培った想いを失っていき、世の中の常識を軸とした『○○すべき』という生き方をしてきました。もちろん、そうした時期も自分の人生にとって大切な経験であります。でも、どこかで自分を封印し、アクセルと同時にブレーキをかけている感覚が離れなかったのは、やりたいことを封印していたからかもしれません。本当に自分は自分の人生を生き抜いているのか、という疑問を持ち続けていたような気がします。

 『天命』なのかどうか、今の自分にはわかりませんが、自分が本当にやりたかったことは『自分を表現すること』であると認識するに至りました。ちなみに、25歳の時に会社を辞め一人旅に出たのは作家になりたい、そのための『自分軸』を創ろうと考えたからです。そのことを思い出し、色々なことの経験と照らし合わせ、50歳を目前にし改めて、自分の本当にやりたい気持ちに沿った、人生における一つの花を咲かせようと決意するようになりました。

 一人旅の経験は幸いにも『旅行記』という形で出版することができました。私は、その本の中で、自分自身になげかける言葉として、『あなたはまだ何も思い出してはいない』という一節を書きました。自分の言葉なのですが、なぜか心の中に残り続けていました。そして、『自分は何を思い出していないのか』その答えが今、わかるようになってきました。紆余曲折はありましたが、改めて自分で投げたこの問いに答えていくことで、自分は『自分を表現』できるのではないだろうか、と考えるようになりました。

 その第一歩として、自分の考えを文章に残していこう、想いの種をまき、色々な花を咲かせることで、自分をやりきった人生にしていこうという思いから、自分を表現していこうと考えています。