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地球とともに生きる文明へ_終章:今、ここを生きるということ

このエッセーを通して、私は時代の流れや文明の転換、価値観の変化について考えてきました。

そして今、最後にあなたに伝えたいのは、“今、ここを大切に生きる”ということです。

生きるとは、競い続けることなのか?

私は、地域に根ざした小さな会社を経営しています。

経営とは、時に“競争”であり、“勝ち負け”であり、“数字”です。

借金を背負い、不安を抱え、家族にも不幸が訪れ、

「戦わなければ生き残れない」と強く思っていた時期がありました。

たとえ今、心の奥では“共に在る世界”を望んでいたとしても、

現実の厳しさの中では、それが甘さに見えることもあるのが本音です。

でも、そんな中で、少しずつ考え方が変わってきました。

経営の意味が変わった

かつては、売上や拡大が経営の目的だと思っていました。

けれど今は、「どんな影響を社会に与えるか」こそが、経営の本質だと感じています。

それは、売れることや勝つことではなく、地域にとって、なくてはならない存在になること。

社員が「ここで働いて良かった」と心から思えること。

社員が仕事を通して、自立し、自律し、協奏し、共創できる。

そのことが、社員自身の幸せになり、その幸せが、お客様の幸せになり、やがてそれが、地域の幸せにつながっていく。

そんな風にして、幸せの循環を育てていくこと。

それが、今の私がめざす経営の在り方です。

人にはそれぞれの役割がある

誰もが経営者である必要はありません。

でも、誰もが自分だけの役割を持っていると思うのです。

子を育てる人。現場で働く人。何かを教える人。

見えないところで支える人。誰かのそばにいる人。

そのどれもが尊くて、比べるものではない。

自分の場所で、自分のかたちで、精一杯生きること。

それが、次の文明を静かに支えていく力になるのだと思います。

この時代には、大きな流れがある

「本当にこれでいいのだろうか?」と感じていた価値観が、いま、少しずつほぐれはじめています。

支配や競争から、協奏と共創へ。

奪い合いから、分かち合いへ。

物質から、精神へ。

そうした時代の流れに、自分の思いが重なったとき、私たちは不思議なほど、安心感に包まれます。

なぜなら、これは“新しい思想”ではなく、本来の私たちが持っていた感覚に戻っていく道だからです。

自分の人生を大切に、生きてください

この文章を読んでくださっているあなたへ、心から伝えたいことがあります。

どうか、自分の人生を、大切に生きてください。

どんなに小さなことでもかまいません。

今日、誰かにやさしくできた。

今日、朝起きられた。

今日、自分を責めずにすんだ。

それだけで、十分に素晴らしいことです。

自分を責めるよりも、自分をねぎらいましょう。

生きていることに、ありがとうを言いましょう。

感謝からはじまる世界

感謝は、心の静かな革命です。

生かされていることに気づいたとき、

世界は急にやさしくなります。

そうした気づきが、誰かの中にも芽生えていったとき――

社会は、必ず、良くなっていきます。

そして、未来へ

私たちは、今まさに新しい文明の入り口に立っているのかもしれません。

それは、どこかの国や企業が始めるものではなく、

あなたや私の、日々の在り方から静かに広がっていくものです。

どうか、信じてください。

あなたが感じたやさしさや希望が、きっと誰かの未来をあたためていきます。

この世界は、これからもっと、美しくなっていく。

私は、そう信じています。

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