お知らせ内容をここに入力してください。

太陽光発電は義務化すべきか

東京都が太陽光・充電設備の設置義務化する方向で動いている。

https://www.koho.metro.tokyo.lg.jp/2023/01/04.html

私が経営する会社でも、太陽光発電設備を販売施工してきた。

東日本大震災以降には、本当に地球環境のために必要だと信じて、訴求してきた。まぁ、FITによる経済的なメリットや負担が少なく太陽光が設置できるという側面もあったのも事実である。

地域の零細企業としては、けっこう頑張って提案、設置させていただいた。ある意味、太陽光発電システムの販売施工に力を入れなければ、会社の維持、発展につながらない、という側面もあったのも事実だが、それでも、太陽光発電は地球環境やエネルギー問題を解決するためには、必須のものだと考えて取り組んでいた。

そこに、疑問を感じるようになったのは、全量買い取り制度が始まり、太陽光発電システムの市場が、環境云々ではなく、『投資』がメインとなってきたことが原因である。

私の会社にも、マンションの屋上や倉庫に設置したり、野立ての太陽光を考えているなどの問い合わせが入るようになった。そんな時には、決まって『利回りがいくら』といった話になったものだ。

そしたら、設置するパネルも安価なものを求められてくる。当時も日本製のパネルで提案すると、相見積もり先が中国や韓国製のパネルで提案しており、見積金額で折り合いがつかず、失注することも多かった。

当時はまだ、シャープや京セラ、三菱電機に三洋電機、パナソニックと国内メーカーは、やや斜陽気味とはいえ、世界をひっぱていく存在でもあったが、『投資』を目的とした太陽光発電となり、イニシャルコストを考えると、きっと海外メーカーに負けていくのだろうな、と思うのに疑いの余地はなかった。

だから、事業として太陽光発電に軸を置くのをやめた。さらには、山を削って、太陽光発電パネルが設置されていく姿に、何が環境のためなんだろうか、と思うようになった。別に投資やお金儲けが悪いとは思っていない。ただ、外国人や外国企業が日本の土地を購入し、大規模な太陽光発電システムを作って儲けている状況も見聞きしていると、自身の事業理念と合致しないとも思い、産業用太陽光発電事業には取り組まない、と決めた。

また、自分たちの会社は、地域のお客さまによって成り立ってきた背景も考えると、会社の存在意義を否定することにもなるとも考えた。心の中では、儲かるかもしれない話をスルーして良いのか、という葛藤もあったのは事実だけど、産業用太陽光発電事業に取り組まなくて良かった、と今では思っている。

また、最近、色々なことを知るにつれて、そもそも、環境のための太陽光発電システムということにさえ、疑問を感じている。太陽光発電パネルを作るのにそのパネルが発電する何年分もの電気を使う、とかパネルの処分にもコストがかかったり、土壌汚染にもつながるなどと聞くと、いったい何が環境のため、未来の地球、こどもたちのため、なのだろうか、とさえ思う。

さらには、安価な海外製の太陽光発電パネルは、ある民族の人権を侵害して製造されているとも聞く。また、太陽光発電パネルをつくるのに必要な端子をつくっている会社は、世襲の某有名政治家の親族が経営しており、色々な利権が絡んでいる話も聞く。

ちなみに、私は、太陽光発電システムを全否定するつもりはない。単純に今後の燃料費の高騰や災害時の自家発電システムとして考えるなら、有益なものでもある。自宅にも設置しているので、そのメリットも理解しているし、経済的な恩恵を受けていることは間違いない。

ただ、この義務化の方針は、私には違和感がある。カーボンニュートラルやSDGsなどと言っているが、表向きは未来の地球のため、こどもたちのため、という言葉を使いながら、その実はビジネス目的でないのか。世の中の風潮が『持続可能な循環型社会』などと、SDGs特集や催し物を、などという話も多くなり、正直うんざりしている。

『本当にそんな取り組みか?必要なことはそれなのか?』とも思う。中には、ビジネスと割り切って取り組んでいる人もいるだろう。何となく世の中の流れだから、良さそうだから、と取り組んでいる人も多いのではないだろうか。

とはいえ、私はその環境ビジネスの真っただ中で、仕事をさせていただいていることも事実だ。ちょっとした心の中に矛盾はあるが、太陽光発電システムの義務化には反対したい。設置したい人が設置する、で良いのだ。きれいな言葉で大義名分をつくり、為政者の思うようにことを進ませようとする風潮ばかりの今の世の中から、離れていければなぁ、と思うことが多くなった。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次