今回の読書は、『GRIT やり抜く力』アンジェラ・ダックワース=著/神崎朗子=訳 です。
なかなか読み応えがあり、読み切るのに自分の『やり抜く力』を試されていたような気もする本でした。

IQでも才能でもない、成功に必要な第3の要素とは? 全米社会に絶大な影響を与えた成功と目標達成の画期的な理論! 人生の成否を決定づける「やり抜く力」について、自分での身につけ方から、子どもなど他人の「やり抜く力」を伸ばす方法まで徹底的に明らかにする。これまでのあらゆる常識がくつがえる衝撃の一冊!
ダイヤモンド社ホームページ 内容紹介より
才能よりも「やり抜く力」が成功を決める
私たちはしばしば、「成功する人は特別な才能を持っている」と思いがちです。
「あの人が成功したのは、生まれつきの才能があったから」と考えてしまうこともあるでしょう。
しかし、本書を通じて分かったのは、「才能があるかどうか」よりも、「やり抜く力(GRIT)」が大切だということです。成功する人とそうでない人の違いは、目標に向かって努力を継続する力の有無なのです。
やり抜く力は誰でも鍛えられる!成功する方法とは?
本書で最も励まされたのは、「やり抜く力は年齢に関係なく鍛えられる」という点でした。
私自身、年齢を重ねるにつれて、「今からでも成長できるのか?」と疑問に思うことがありました。しかし、「やり抜く力」を鍛え続けることで、自己成長を促し、自分の可能性を広げられると知り、希望を持つことができました。
【やり抜く力を伸ばす2つの方法】
『やり抜く力』を伸ばすには、「内側からのアプローチ」と「外側からのアプローチ」の2種類があるそうです。
① 内側から伸ばす方法(成功する人の共通点)
・情熱を持てるテーマを見つける
⇒自分の人生のテーマを持つことで、目標に向かう原動力が生まれます。
・意図的な努力を継続する
⇒ただ頑張るのではなく、試行錯誤しながら改善を続ける努力が大切です。
・小さな成功を積み重ねる
⇒成果を実感することで、モチベーションが維持しやすくなります。
② 外側から伸ばす方法(環境を活かす)
・ロールモデルを見つける
⇒成功したい分野において、自分が目標とするロールモデル(手本となる人)を見つけることは非常に有効です。例えば、仕事で成果を上げている上司や、長年同じ夢を追い続けている友人など、努力し続けている人を見ることで、「継続すれば成果が出る」と実感できます。
・コミュニティや仲間とつながる
⇒同じ目標を持つ仲間がいると、お互いに励まし合いながら継続しやすくなります。例えば、ランニングを習慣にしたいならランニングサークルに入る、資格取得を目指すなら勉強会に参加するなど、一人では難しいことも、仲間の存在が「やり抜く力」を後押ししてくれます。
やり抜く力が幸福度を高める理由
本書では、「やり抜く力が強いほど、幸福感も高まる」と述べられています。
確かに、何かを成し遂げたときの達成感は、自己成長を実感し、人生を充実させてくれます。
また、「成功=やり抜く力」ではなく、「人生において最も重要なのは『道徳性』である」とも書かれていました。この点には私も深く共感しました。
「自分の人生のテーマ」を考えることが継続力を高める
本書を読んで、「自分は何のために生きているのか?」と改めて考えさせられました。
孔子の言葉に「四十にして惑わず、五十にして天命を知る」とあります。40代では「不惑」を意識していましたが、50代を目前にし、「自分の人生のテーマ」をより深く考えるようになりました。
以前、経営コンサルの先生に「あなたの人生のテーマは何ですか?」と聞かれ、答えられなかったことがありました。それをきっかけに、自分の生き方を真剣に見つめ直すようになりました。
そして最近、「自分がなりたい姿」が少しずつ明確になってきました。その姿に近づくために何をすべきかを考えたとき、「人間性を高めること」が大切な軸になると気づきました。
今からでも遅くない!才能より「やり抜く力」を鍛えよう
『やり抜く力』は、才能ではなく、意識して鍛えることで伸ばせるものです。
年齢を重ねると、「もう遅いのではないか」と思うこともあります。しかし、本書を読んで、「今からでも成長できる」と確信しました。
これからも『やり抜く力』を磨き、自分の人生をより豊かにしていきたいと思います。
コメント