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人生を変える秘訣:小さな習慣が引き起こす大きな変化~『小さな習慣』スティーブン・ガイズ(著)・田口未和(訳)/ダイヤモンド社

何かの刺激を受けて、目標をもつことがあります。例えば、10kg痩せよう!とダイエットを考えたり、健康を考えて、毎朝ジョギングをしよう、毎月本を10冊読もう、など何かの刺激を受けて、こうなりたいという願望と共に、色々な目標を設定したことが誰にでもあると思います。

しかし、これらの目標はことごとく達成されないまま、いつの間にか止めていることが多く、いわゆる三日坊主で終了…なんてことも私は何度も経験してきました。そのたびに、あぁ自分は努力がたりないな、と思い自己嫌悪に陥ることも数え切れないくらいありました。自分はなんて弱い人間なんだ…と落ち込むことが多かった私に勇気を与えてくれたのが『小さな習慣』でした

小さな習慣とは、毎日これだけはやると決めて必ず実行する、本当にちょっとしたポジティブな行動。この方法を使えば、すべてのことは、習慣化し、目標を達成でき、夢を叶え、人生を変えることができる。何しろ「小さ過ぎて失敗しようがない」のですから。

ダイヤモンド社HP 本の紹介より

目標達成のために頑張らなくてもかまわない!?

まず冒頭、人は常に自分の能力を過大評価し、実行力に伴わない大きな目標を立てることが多いという作者の言葉に“ドキッ”としました。いやいや、目標って『がんばる』ことが必要でしょ、という私の考えは間違っていたことをここで認識します。

これまでの私は、目標や願望を叶えるのって、大きな努力や苦難を越えて手に入れるもの、と考えていました。だから、疲れていても気合いで乗り切る!ということがなければ、目標達成はできないのだと。つまり、強い精神力を持つことこそが、目標達成に必要な要素だと考えていたのかもしれません。しかし、作者はたった『1日1回の腕立て伏せをする』という習慣を身につけることで人生が変わったというのです。

1日1回の腕立て伏せがなぜ、人生を好転させたのか、そんなわけないじゃないかと思いながら読み進めてみると、意外や意外、『なるほど』と納得することも多く、私はすっかり『小さな習慣信者』になっていったのでした。

大きな目標を掲げるのは良いが、実行しなければ意味がない

例えどんなに素晴らしい目標を立てたとしても、実現できるかどうかを決める大切な要素は、実行することです。つまり、行動しなければ目標を達成することができません。例えば私がダイエットしてスマートになる!という目標を考えたときの行動計画と言えば、晩ごはんを食べない、とか毎日30分走るとか、腹筋を毎日30回するといったような、ちょっと頑張らなければいけない行動計画を考えます。

実はこの行動計画自体が、かなり無理があることなのです。誰もが経験することかも知れませんが、私も多分に漏れず、最初の何日かは『やるぞ!』というモチベーションを高く持って、実行できることは多いのですが、3日もすると自分の行動計画に『しんどいな』という気持ちが起こり、1日サボれば、続かなかった自分に幻滅して、やる気をなくし、『もうやめた!』という状態になっていました。

ここで、『小さな習慣』というものが大いに役に立つのです。作者が述べるように『1日1回腕立て伏せをする』というような目標だったら、簡単に実行できると思いませんか。何なら、今すぐにでもできるくらいの行動計画です。さらに、不思議なことに1回腕立て伏せをしてみると、私は5回続けていました。

もちろん1回だけでも全然かまわないのですが、不思議なことに、行動を始めると勢いづくものなのです。ニュートンの運動の第一法則に『静止している物体は、外からの力が加わらない限り、そこにとどまって動かない』とあります。まさに、『小さな習慣』はこの外から力を加えて動き出すきっかけとなるのです。

ここで、少し自分の意志の力は必要となります。でも、たった1回の腕立て伏せをする意志くらいはあるでしょう。ただもし仮に、それさえ難しいのならば、うつ伏せになるということでもかまわないのです。何より、まずは行動を始めることであり、そして継続することが重要なことなのです。

無意識に良い習慣を行えるようになる

人の行動の45%は習慣として自動的に行っているそうです。そういえば、何も考えないで、行動をとっていることは多いです。携帯電話を手にするとネットサーフィンをしてしまったり、SNSの投稿をダラダラと眺めたりという具合に。そして、なんとなく無駄に時間を過ごしてしまった、と思うこともあります。これらの行動は、無意識のうちに選択している行動で、こうしたことも習慣の一つなのです。今の自分が無意識にとっている行動が『悪い習慣』ならば、これを『良い習慣』に切り替えることができれば、人生が良い方向に進んでいくと思いませんか。

無意識にとっている行動は、脳の“大脳基底核”の働きになります。この大脳基底核は、特定のパターンを認識し繰り返すという特徴があります。自分の脳に刷り込まれた行動パターンで、ただただ無意識に延々と続けることさえできる機能なのです。『小さな習慣』は、この脳の特性を有効に利用していくことが肝要です。

脳には他に“前頭前野”という司令塔のような役目をする部分があります。この前頭前野は、自分の願望を考えることができる脳でもあります。しかし“前頭前野”の欠点はスタミナがない、ということ。考えることで非常にエネルギーを使うため、疲れやすいのです。そうなると、行動の制御が効かず“大脳基底核”のただ黙々と同じ行動パターンを繰り返す、という状況になっていきます。なので“前頭前野”が望んでいることを“大脳基底核”にしっかりと刷り込むことができれば、私にも『良い習慣』が身についてくるのです。

モチベーションは長期的には全く効果はない

実は、目標達成には『やる気』というモチベーションは長期的には効果がないそうです。もちろん、物事を始めるときに『やる気』というものは大切です。こうなりたい、という願望が『やる気』というモチベーションをもたらし行動を始めるきっかけとなるのですが、モチベーションは維持し続けることが難しいです。それに自分の『やる気』に左右されていたら、習慣化はできないことだと思います。モチベーションは大事でしょう!と思う方もいるかもしれませんが、『小さな習慣』は、モチベーションを高めなくても、行動できるというものなのです。

先述の『ニュートンの第一法則』にあるように、動き出すという力さえあれば良いのです。その動き出す力は、高いモチベーションがなくてもできる計画でかまいません。そのくらいなら簡単にできるよ、というものを行動計画として考えるのです。そして、その行動を続けることさえできれば大丈夫です。

たった1回の腕立て伏せとはいえ、1年続けると365回になります。1年間やり続けた時に、1回で終わらずに、ついつい複数回、という具合に腕立て伏せを継続することもあるでしょう。そう考えると、1日30回の腕立て伏せを計画し、3日坊主で終了した人と比べると、はるかに多くの回数の腕立て伏せを実行しているのです。この行動を続けていると、どこかでやって当然という時期がくるかもしれません。そんな時が『小さな習慣』が身についたときなのかもしれません。

小さな習慣をつかうことで、自己肯定感が生まれる

小さな習慣のキーポイントは『小さすぎて失敗するはずがない行動を毎日繰り返す』ことだと作者はアドバイスします。+αでとる行動は、その時の状態で構わないですし、できるからといって行動計画の設定を高める必要もなく、計画はそのままで、できるときにすれば良いそうです。そして、試しに数日間でも継続していると、それができていることが嬉しくなってきます。

継続して嬉しいと思う時に、自分の頭の中を過るのが、これが1年、2年続いた時の自分の姿をイメージすると嬉しくなるのです。なれるかもしれない、という気持ちを高めてくれます。そしてまた、『小さな習慣』を続けよう、という気持ちにしてくれます。

自分が選んだ『小さな習慣』は、自己実現というものに繋がる習慣かもしれません。だから、行動できることが嬉しいと心から思うのでしょう。そして、自分の心持として大切なことは、『慌てない』ということかもしれません。ついつい、たった1回の腕立て伏せで大丈夫なの、と思うかもしれませんが、そんな考えは必要ないのだと思います。自分の行動を信じて、継続し続けていくことが『小さな習慣』を身につけることで大切なことだと思います。

私たちの行動の45%は無意識のうちに選択した行動をとっています。毎日の小さな良い習慣が、私の人生を豊かなものに導いてくれる、と心から信じて、小さな行動をとり続けていくことが何よりも大切なことなのです。自分に訪れる未来の姿を楽しみにしながら。

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