私は読書が好きだが、1つ欠点がある。それは、数ヶ月すると読んだ内容を忘れてしまうことが多い…。これは、ちょっと致命的。もちろん、全部が全部ではないけど、書棚にある本のタイトルを見て、この本は良い本だったよな、と思うけど、具体的にどんな内容が良かったかを言葉で説明できない。読んだことによって習慣になっていることもあると思う(思いたい?)。でも、自分の理想としては、『この本はこんなことが書かれてあって、こういう学びがあるからおすすめだよ』と知人、友人に紹介したいのだ。そんな私にとって『読書脳』は、まさに求めていた本と言えるのかもしれない。
「本を読んでも、すぐに内容を忘れてしまう」
「せっかく読書をしても、記憶に残っていない」
「凄くおもしろかったのに、少し時間がたつと内容が思い出せない」「読んだのに覚えてない」という悩みは、いつの時代も不変です。
“読んだはず読書”にあけくれる「読書迷子」を救済するのが、
この本でお届けする、「記憶に残す、どんどん頭がよくなる読書術」です。記憶に残らない「つもり読書」は、時間の無駄!
サンマーク出版ホームページより
本書では、精神科医である著者が、脳科学的な裏付けのある方法を公開。
読書で得た知識をアウトプットする方法、
人とシェアする方法などを明かします。
「読書脳」を手に入れて、読書で人生を切り開きましょう。
本書を読み進めていくと、『あなたに「月10冊』を記憶に残しながら、コンスタントに読み、圧倒的に自己成長する方法をお伝えしていきます。』とフレーズが目にとまる。この言葉を読んだとき、この本を読み終えると『そうなりたい!そんな自分になれるんだ』とワクワクした気持ちになった。読書することで、色々な学びや気づきがある。読んだ本を理解し、しっかり記憶し、良いなと思ったことを行動していけれる度合いが高まれば、きっと自分のやりたいことを実践できる可能性も高まり、人生を豊かにしてくれることだろう。
記憶に残る読書をするために、樺沢さんは読書術の3つの基本原則を紹介している。
- 1週間に3回アウトプットする
- スキマ時間を活用する
- 『速読』ではなく『深読』を目指す
このうち、私が実践していこうと思ったことが、①のアウトプットの方法と③の『深読』。
アウトプットすることで記憶に残るということは理解していたが、その方法の説明の中で、自分の考え方を変える話があった。それは『本を汚しても良い』ということ。遠い過去の受験生だった頃、現代文の試験では、よく本文に線を引き、記号を書いたりして内容を理解し、問題を解くということをしていたが、普段の読書では、できるだけ本をきれいな状態に保つようにしていた自分にハッとした。
そうか、汚しても良いのだと感心し、早速、マーカーとボールペンを手に取り、気になったフレーズに線を引いたり、ページに折り目をつけたり、感想や気付きを書き込むようにした。この作業もアウトプットの1つとなるとのことだが、確かに線を引くことで記憶に残りやすくなることは間違いなさそう。そして、読み終わった後にSNSにアップする。それから読書ノートに気づきを書いてみる。さらには、ブログにアップしてみる。この一連のアウトプットをすることで記憶に定着していくそうだ。本を読んで忘れたくない私は、早速実践していこうと決めた。
【実際に私が試しに書いてみた感想ノート】
- 本書を読むことの自分の目的を書く
- 本書から参考になったり、気になったフレーズを書き写す
- 印象的な内容も記入
- 更に重要だと思ったところをマーク
- 右側に自分の感想や気付きを書く
- さらには、これから実践しようと思ったことを記入
感想ノートを読み返してみると、読んだときの自分の感情も思い出すことができ、本書の内容がより印象的に残りました。
読書のアウトプット力を高めるには、アウトプットすることを前提に本を読み、本書のどこが為になったのかを色々な角度から人に話すなど、発信することが重要だとも書かれてある。確かにアウトプット前提で読んでいると、気になったフレーズに対しての自分の気持ちがより明確になってくる。今までだったら読み流していたかもしれない箇所が、読んだときの気持ちや感想をメモすることで、紙面に書かれた二次元の文章ではなく、三次元的な文章になって、より印象に残ってくる。そして、パラパラっと後から読み返したときに、感情と共に内容が思い出しやすくもなった。この方法はインプット力の向上にも繋がり、次のアウトプットにも生きてくると思う。そうやって、一冊の本を読んだ時に得る情報量は、ぐっと深くなってくる。後は、この感想を誰かに話をする機会をつくることだが、とりあえずはSNSやこうやってブログに書いてみよう。伝えようと表現するときにもまた、本書の内容を頭の中で整理しながら思い出すから、尚一層、本書の内容が記憶に残ってくるのだろう。
読書することで、自分が知らない情報を得ることができる。著者が1冊の本を書くために、たくさんの時間を要して、情報を集めたり、経験したり、学んだりしてきたことを整理して書かれたと思うが、その著者の学びを2時間程度の読書時間で手に入れられると考えると、ものすごく効率的なことかもしれないと思う。本書にも書かれているが、今のAI・ネットの時代においては、読む力や表現する力も必要となってくる。この力があることで、AIやネットの活用ができるようになるということだ。つまり、この表現力、読解力というものを養うのが読書でもある。
電車の中で読書する人が少なくなったように思う。スマートフォンを手にして、画面を見ている姿が圧倒的に多い。コロナ禍で自宅にいることが増えたことによって、読書量が増えたというニュースも目にするが、それでも少ないのだろうと思う。もし、日本人の読書量が今よりも圧倒的に増えたなら、きっと日本の社会はより良くなるのに間違いないと思う。もしかすると、世の中の様々な問題も解決する数が増えてくるのではないかとも思う。
本書の著者樺沢紫苑さんは、読書する人を増やすことで、『病気に苦しむ人を一人でも減らす』というミッションに基づいて本書を執筆されたそうである。病気にならない知識や病気の予防に繋がる知識も読書を習慣とする人が増えれば、こうした知識を持つ人が増え、病気に苦しむ人の軽減につながることは間違いないと思う。この樺沢さんの姿勢と実践も私の心に響いた本書の内容である。自分のミッションを明確に持ち、そのための行動を実践していく。読書に関する本書の内容の実践だけでなく、自分も樺沢さんのように自分のミッションを明確にし、行動していくことで人生を豊かにしていこう。
コメント